アイドルが結婚するということ

中高生の頃以来、アラサーになってからジャニオタを復活した私が、初めてじっくりと「自担の結婚」というものについて考えをめぐらせたのは、TOKIO国分太一さんが結婚した時だった。そっか、自担が突然結婚を発表するかもしれないんだ!と自分に置き換えてシミュレーションした人は他にもたくさんいたんじゃないだろうか。そして私はリアルにシミュレーションしてみた結果、酷く落ち込んだことを覚えている。

落ち込んだ理由は何なのか。もちろん自分が結婚出来ると思っているわけではないし、そもそも自担を結婚したい対象と思ったことはない。それなのに何か大事な宝物を他人に奪われたような、寂しい気持ちになるからかもしれない。仲の良い友人が結婚するときのように、近くにいた人が遠くにいってしまう感覚になるからかもしれない。そして何よりも、メンバーや周りの関係者、きっと多くのファンが「おめでとう」と祝福モードの中、自分の好きな人の幸せを心から喜ぶことが出来ない、自分自身がすごく嫌だと思った。自分のことがなんだかとても醜い存在に思えて、ただのシミュレーションなのにとてつもなく自己嫌悪に陥った。いっそ「結婚するならファンやめます」ってきっぱり言える人間になれたら楽だろうなぁ、好きなのは止められないんだよなぁ、でもなんかやっぱ嫌なんだよなぁ、そんな風に思っちゃう自分が一番嫌だなぁって。こうやってめちゃくちゃ苦しむんだろうなーと思った。なんかやっぱり、好きな人の幸せを心から喜べる人が正しい人間、という発想が自分の中にあるんだろうな。出来ればそうでありたかった。分かってたけど私性格悪いな、と改めて思い知らされるような感覚になったのだ。

そんな勝手な妄想で自己嫌悪に陥りモヤモヤとした気持ちを抱えている最中、ツイッターのタイムライン上で下記のエントリーが流れてきたのである。

note.mu  ※引用許可ありがとうございます。

号泣した。自分のモヤモヤとした気持ちを救ってくれたのは、何を隠そう自担である三宅健だった。三宅さんは決して、井ノ原さんの結婚を喜んでいないわけじゃない。きちんとメンバーの結婚を喜んだ上で、全ての人がハッピーではないことをちゃんと知っているし、ゆるしてくれている。これを自分のグループのメンバーの結婚に対して言ってくれるなんて、どれだけ優しい人なんだろうと思った。

多分私はこれからもずっとこのめんどくさい感情と付き合って何度も自分が嫌になるんだろうけど、それを三宅健がゆるしてくれるのなら、私も私自身を少しゆるすことが出来るかもしれない。